書き直せなかった人生
2009年10月17日(土)
加藤和彦が自殺した。軽井沢のホテルの浴室で、首を吊っているのを発見されたという。加藤和彦といえば「フォーク・クルセダーズ」。寿々おばさんが(かなり)若かりし頃、テレビやラジオから聞こえてこない日がないというぐらい、『帰って来たヨッパライ』という曲がヒット。特にファンではなかったけれど、加藤和彦、北山修、はしだのりひこという、ちょっと都会的で知的な雰囲気のするこのグループを密かに注目していた。
自殺というのは本人以外誰ひとりとして、自殺に到った動機、その心理を理解することはできないという。本人すらわからないことがあるらしい。彼の胸の中に渦巻いていた葛藤は、いったいどれほどのものだったのか。死ななければいけないほどの、それほど凄まじいものだったのか。
訃報を聞いて真っ先に思ったのが、なんという皮肉・・・ということ。かつてのお仲間だった北山修は九州大学教授、押しも押されぬ精神科医ではないか。寿々おばさんは北山教授の講演を数年前に聞いたことがあるけれど、確かあの時、「人生の物語は書き直すことができる」と話されていたと思う。すでに交流がなかったのかもわからないが、なぜ北山教授は加藤さんを救えなかったのだろう。加藤さんは、なぜあれだけの才能を持ちながら、新しい物語を紡ぐことを断念してしまったのだろう・・・。
加藤和彦さんのご冥福を心よりお祈り致します。

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